(※2021年4月9日に公開した記事ですが、情報の追記、その他の修正を加え2022年1月3日に再度公開しました!)

しつけアドバイザーのがわです!
先日、ブログ読者さんからLINE@にて、犬の噛み癖のお悩みについて、こんなお問い合わせをいただきました。



最近犬の噛み癖がひどく、甘噛みのレベルを超えて噛んでくるんです。ほかの家族に対しても噛むし、ケガをすることもあって困っています。どうしたらいいでしょうか?
僕も飼っている愛犬の子犬時代に甘噛みで苦労した経験がありますので、どうにかしたい気持ちがとてもよくわかります。
- 「子犬を飼い始めたんだけど、噛み癖がひどい・・・」
- 「遊びのつもりなんだろうけど、ケガをしてしまうほど犬に噛まれてしまう」
- 「犬とスキンシップを取りたいのに、噛まれるからできない」
- 「犬の噛み癖をしつけたい」
上記のようなお悩みや疑問にお答えします。
この記事でわかること
- 犬の噛み癖が治らない理由
- 犬の嚙み癖のしつけでやってはいけないこと
- 犬の噛み癖の原因と対策
この記事では、犬の噛み癖についてのお悩みをテーマに、今日から使える知識やしつけ方法をまとめていきます。



ぜひ記事を読んで実践してみてください!
犬のひどい噛み癖がいつまでも治らないNGなしつけ方4つ


間違ったしつけ方をすると、犬の噛み癖を治すのに必要以上に時間がかかってしまいます。
犬の噛み癖が治らないNGなしつけ方の具体例をまとめ、ひとつずつポイントを説明していきます。
- 噛み癖防止スプレーを使っている
- 噛まれたときに「イタイ!」と大声を上げるしつけをしている
- 噛まれたくないモノを犬の手の届くところに置きっぱなしにしている
- 噛んだらケージやサークルに閉じ込めるようにしている



NGなしつけ方をやめることが、成功への近道です。
噛み癖防止スプレーを使っている。


犬の噛み癖を治すため、噛み癖防止スプレーやお酢を薄めたスプレーを吹きかけるのはNGです。
スプレーを使ったしつけのデメリットは具体的には2つ。
- スプレーを吹きかけるベストなタイミングが難しい
- そもそもあんまり効果ない
噛んだものに対して「すっごいまずいしくさい。もう噛まない!」というインパクトを犬が感じなければ効果はありません。
また、スプレーは噛んでほしくないモノにしか使えないことも、デメリットのひとつです。
飼い主の手や足がまずかったりくさかったりすれば、苦手意識の矛先はどこに向くでしょうか?
犬が人間の手や足に苦手意識を持ってしまうと、スキンシップやコミュニケーションが取れなくなります。
噛まれたときに「イタイ!」と大声を上げるしつけをしている。


噛まれたときに大声を出すしつけ方ですが、危険が隠れているのでNGです。
その危険とは、人の大声が犬を興奮させる原因になってしまったり、「この反応は飼い主に遊んでもらってるんだ!」と勘違いをされてしまうリスクがあること。
個人的には、大声を出してビックリさせるしつけ方法は扱いがとてもむずかしいと思います。
なぜなら、しつけは一貫性を保つことが重要だからです。
「この人の声の大きさはあまり大きくないから、今は遊んでもらってるんだ!」
犬は声のトーンも認識できるほど頭が良いので、人によって声色や声量が変わると、上記のような勘違いが生まれます。
男性の大声に対してはすぐやめるのに、女性には反応しないという話は、このような背景があるからです。
「こっちの人には怒られているけど、こっちの人は喜んでるな」という認識が、犬の中であるのかもしれませんね。
噛まれたくないモノを犬の手の届くところに置きっぱなしにしている。


噛んでほしくないモノを犬が届く場所に置き、失敗させてしまう状況を作っていませんか?
犬のしつけの基礎ですが、失敗させないように環境を整えることはとても重要です。
犬は「これは噛んでもいいもの。こっちはダメなもの」という判断が最初からできるわけではありません。
犬からすれば、目に入ったものすべてが遊びの対象であり、噛む対象なのです。
噛んだらケージやサークルに閉じ込めるようにしている。


問題行動を起こしたら怒ってケージやサークルに閉じ込め、おとなしくなるまで待つというしつけはオススメしません。
なぜなら、ケージ=嫌なことがある場所という学習をするためケージに入ることをためらうようになるからです。
犬にとって安心できるスペースを、罰としてしつけに使うことは避けた方が良いですね。
犬の噛み癖がひどい?その認識にちょい足し知識


度が過ぎれば問題行動となる犬の「噛む」という行動ですが、これには犬の性格が深く関係しています。
そもそもなぜ犬は噛むのかというと、本能的に噛む生き物だからです。
犬にとって「噛む」という行動はストレスを発散させたり、コミュニケーションの手段のひとつだったりします。
子犬期にじゃれて噛みあったり、かまってほしくて母犬を噛んだり、犬同士のじゃれあい(通称ワンプロ)の際にも「噛む」という手段を使います。
最初にもお伝えしましたが、犬が「噛む」ことには必ずなにか動機や理由があるのです。
- 成長期特有の歯がゆさ
- ストレスを発散している
- 飼い主に甘えている
- 興奮している
- 欲求している
- 恐怖を感じている
- いやなことから逃げたい
- 攻撃している
- 大切なものを守ろうとしている
このような理由から、犬はモノやあなたに噛みついてきます。
犬の「噛む」行為の裏側には、本能的な部分や性格が関係していることを理解し、しつけを成功に導いてあげましょう。
犬の噛み癖が治らない原因と対策は?


ここでは、犬の噛み癖が治らない主な原因と対策をまとめます。
- 人に触られることに慣れていない
- ストレスが溜まっている
- 飼い主に遊んでもらっていると勘違いしている
- 噛まれて困るものを出しっぱなしにしているなどの環境的な問題
なにがトリガーになっているのかは、一番身近で愛犬を見ているあなたが見極めることが重要です。
人に触れられることに慣れていない


犬が体のどの部分に触れられても大丈夫なようにしつけることをボディコントロールといいます。
ボディコントロールのしつけがまだ上手くできておらず、犬が人の手や自分より大きい飼い主の体が近づいてくることへの恐怖や警戒が原因で噛んでしまいます。
まずは犬の体のどの部分に触れても大丈夫になるようにトレーニングしていきましょう。
ストレスが溜まっている


犬はストレス解消のためにも噛みます。
ストレス発散用の噛んでもいいおもちゃをいくつか用意することをオススメします。
僕は犬にコングというおもちゃを与えるようにしています。
色々と試したのですが、他のおもちゃと比べて長持ちしてコスパも良いですし、ちょうどいい硬さのおもちゃだと思います。
使わなくなったタオルなどをおもちゃに代用することは、犬が日用品なら噛んでもいいと勘違いする原因になりますのでやめておいたほうがいいかもしれません。
飼い主に遊んでもらっていると勘違いしている


犬に噛まれたとき、手を引っ込めたり、声を出しながら逃げたり、
甘噛み程度に噛まれたときに「かわいい~」と反応してはいませんか?
犬は洞察力がとても高く、あなたの行動をよく見ています。
噛むことで遊んでもらっているという犬の誤解を防ぐために、手や足を噛まれたときは無反応で立ち去ることをオススメします。
無反応で立ち去ることのメリットですが、家族間でしつけの一貫性を保てることと、犬がやってはいけないことを学習できることが挙げられます。
噛むと飼い主がどこかに行って遊んでくれなくなる、という認識となるよう意識付けをしてみましょう。
ちなみに僕はやってほしくない行動に対して、無反応で立ち去るしつけをメインにしています。
噛まれては困るものを出しっぱなしにしているなどの環境的な問題


噛み癖のしつけは、直接的なものだけではありません。
犬がなるべく失敗しないよう、飼い主側で環境に配慮することも間接的なしつけとして重要だと思います。
具体的にはあなたが犬に嚙んでほしくないものは、あらかじめ犬が届かない場所に隠すかいっそのこと捨ててしまってはいかがでしょうか。
また、噛み癖のしつけができていない状態で犬を家の中でフリーにしている場合、家具やケーブル類などを噛んで破片を誤飲する原因になります。
遊ぶ時間やあなたが見ていられる時間だけケージから出し、それ以外はケージの中で生活させるほうが失敗が増えないのでしつけをしやすいです。
【まとめ】犬の噛み癖を治すためには原因の特定をすること


犬の噛み癖を治したい時は、まず噛む原因が何なのかを特定するようにしましょう。
ただ漠然と、噛む=問題行動を決めつけてしまうと、犬からのシグナルを見落としてしまいます。
犬が行動をする裏では、必ず動機や理由があるものです。
- 成長期特有の歯がゆさ
- ストレスを発散している
- 飼い主に甘えている
- 興奮している
- 欲求している
- 恐怖を感じている
- いやなことから逃げたい
- 攻撃している
- 大切なものを守ろうとしている
上記のような犬が噛む理由がわかれば、対策を見つけられるはずです。
もし、犬の噛み癖だけでなく、吠えや散歩のしつけにもお悩みなら、しつけの本質を学ぶことをオススメします。
犬の問題行動を解決できるしつけ教材で、1日でも早くストレスフリーな毎日を過ごしたい方は、こちらの記事も読んでみてくださいね。
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